岸岡智樹のラグビー教室

安全対策コラムver.1

安全対策コラム~前編~

岸岡智樹のラグビー教室は楽しさを実現するために、安全面に配慮したイベント設計を心がけています。
2021年に開始した活動ですが、過去重大事故の発生はないものの、これから熱くなってくる夏場でのイベントのため、熱中症疑い等がみられます。

スタッフ一同当日の安全対策は万全を期す準備をしておりますが、ご参加いただく皆様には各個人でできる準備をお願いいたします。
今回は安全対策コラムの前編として、当日までに皆様ができる準備を書きにまとめました!

万全の状態で当日ご参加いただけますようご一読ください。

○暑さに慣れるためにはどうすればいいでしょうか?
本格的な夏のトレーニングや競技会に備え、気温が高くなり始めたら暑さに慣れるまでの順化期間を設けましょう。

順化期間の最初は運動量を落とし、段階的に運動負荷を高めていきます。ただし、環境条件や選手個人によって状態も異なるため、個々の状態をよく把握して順化を進めていくことが大切です。また、普段の冷房使用に関しても、本格的な暑さの前(5〜6月)に冷房に頼りすぎると暑さへの順化を遅らせることになるので注意しましょう。

○暑熱順化とは?
暑熱順化とは、体が暑さに慣れることです。暑い日が続くと体は次第に暑さに慣れて暑さに強くなります。
暑さに慣れていないと熱中症になる危険性が高まります。体が暑さに慣れること(=暑熱順化)について知ることで、暑くなる前から熱中症対策を行いましょう。

○暑熱順化による変化
人は運動をすると体内で熱が作られて体温が上昇します。汗をかくことによる気化熱や、心拍数の上昇・皮膚血管拡張によって体表面から空気中に熱を逃す熱放散で体温調節をしています。この体温調節がうまくできなくなると、体内に熱がたまって体温が上昇し、熱中症が引き起こされます。
暑熱順化が進むと、発汗量や皮膚血流量が増加して熱放散がしやすくなります。

○暑熱順化に有効な対策は?
体を暑さに慣れさせることが重要なため、実際に気温が上がる前(5〜6月)から開始し、無理のない範囲で汗をかくことが大切です。運動だけではなく、日常生活の中で入浴でも汗をかくようにして体を暑さに慣れさせましょう。
暑熱順化には個人差もありますが、数日から2週間程度かかります。暑くなる前から余裕を持って暑熱順化を進めましょう。
ただし、暑熱順化が進んでも、数日間暑さから遠ざかってしまうと暑熱順化の効果がなくなってしまいますので注意が必要です。

○熱中症と睡眠の関係
睡眠不足は翌日の疲労の増加など、日中の活能に影響します。睡眠時間が短い場合には翌日に運動をすると体温が高くなりやすく、汗の量も多くなり体温調節機能が低下します。夏の睡眠不足は熱中症のリスクを高めてしまいます。夜間の睡眠環境を整え、しっかりと眠ることが大切です。

○熱中症と栄養
夏は暑さで食欲がなくなり、あっさりしたものや冷たい麺類などで食事を済ませてしまい、栄養バランスが偏りがちです。栄養バランスが偏ると体力の低下につながり、熱中症を引き起こしやすくなります。暑い時こそバランスの良い食事を意識しましょう。

<熱中症予防におすすめの栄養素>
・ビタミンB1
 ビタミンB1は糖質をエネルギーに変えるときに必要な栄養素で、疲労回復に効果的です。豚肉、大豆製品、うなぎなどに多く含まれます。
・クエン酸
 梅干しやレモンなどに多く含まれる酸味主成分で疲労の原因となる乳酸の発生を抑え、疲労回復に効果的です。
・カリウム
 汗をかくとナトリウムだけでなくカリウムも排出されます。カリウムは細胞内液に多く含まれており、不足すると細胞が脱水症状になります。細胞が脱水状態になると熱中症を発症した時に内臓機能の低下を引き起こします。日常的にカリウムを摂ることで熱中症予防だけでなく、熱中症になった時の回復力を高めます。カリウムは野菜、海藻、果物に多く含まれます。

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