【スタッフ個人レポート】
コーチインターン 山田築
『出会い』

2023年2月、Twitter(現:X)を見ていてとあるツイートが目に留まりました。
そのツイートが こちら 。
リーグワンの岸岡智樹選手がインターンを募集していると思い詳しく内容を見ました。
「学生インターン生を募集します。対象は大学1年生から大学4年生。」との記載が。
これは応募するしかない!と思いましたが、当時の私は高校3年生。応募していいのだろうか?と思いながらも、勇気を出して岸岡選手にDMを送信してみました。
「現在高校3年生で4月から大学1年生なのですが応募しても大丈夫ですか?」
岸岡選手からの返事は「OK」とのことでした。
すぐに応募フォームに必要事項を入力し、送信しました。
送信してから何週間か経ち、書類選考を通過し面接を実施したいとメールがきました。
そのメールを見た時の、これから何か始まるというワクワクした感覚があったのを今でも忘れられません。
普通の高校生がリーグワンの選手のラグビー教室でインターンが出来る。
そう思うと嬉しくてたまりませんでした。
しかし、合格が決まった訳ではありません。
まだ面接があるのです。
面接で不合格になるかもしれない。
そんな結果は受け入れられないと思い、面接で話すことを紙にまとめ、ZOOMミーティングの開始1時間前から待機画面で待機していました。
いざ始まった面接。
岸岡選手と複数の面接を担当するマネージャーの方々。
岸岡選手と話せる喜びよりも、緊張の2文字が私の頭を埋め尽くしていました。
緊張で思うように言葉が出ない。聞かれた質問の意図に沿った回答が出来ない。
伝えたい思いを全く伝えられずに面接が終わってしまいました。
コーチとして戦力になれるかと言われれば不安が残るし、不合格だろうなと思って合否を待っていました。
その矢先、岸岡選手から「3月1日付でインターン生として採用します」とメールが届きました。
その時、岸岡選手とラグビーに関われることに光栄に思うと同時に、本当にインターン生として貢献できるのだろうか?という不安も生まれました。
合格してから2週間ほどしてインターン生となって初めてのミーティング。
自己紹介やOJTの方の紹介などがミーティングの内容でした。
アットホームな雰囲気とラグビーという共通の話題に助けられ、最初の緊張していた時とは打って変わり、穏やかな気持ちで終わったことを今でも鮮明に覚えています。
ミーティングの前に自分はこの活動に貢献できるか?と不安に思っていた気持ちが、このメンバーでなら一緒に頑張れる!と新たな気持ちに変化していました。
初回のミーティングから約1週間してコーチだけのミーティングが行われました。
このミーティングで初めての仕事が割り当てられました。
それは「ゲスト選手候補シート」の作成です。
ゲスト選手候補シートとは、教室の開催地にどのようなゲスト選手を招くのかを決めるために使用するシート。
昨年のシートを元に、少しアレンジして完成させました。
その後も様々なスライドや書類を作りましたが、このゲスト選手候補シートは1番最初に作ったこともあり、印象に残っています。
数ヶ月して教室の開催が始まると、私は北海道、滋賀、兵庫、富山、新潟での開催に参加させて頂きました。
北海道では合宿形式で、兵庫ではタッチフット交流会のレフリー、他の開催地では教室形式と様々な形で開催地に出向き、ラグビー教室の運営方法から小中学生のコーチングまで幅広く学ぶことができました。
どの開催地でも練習メニューで意識する点や教える時のコツなど思いつきもしなかった方法を教えて頂き、その場で実践することができました。
各開催地とも、普通に過ごしていたら経験することのできない、貴重な機会でした。
今回、インターンに参加したことによって、様々な人と出会いました。
運営メンバーのみなさん、参加者の小中学生、開催をお手伝いしてくれる高校生や大学生、その高校や大学の監督の先生とも出会うことができました。その中には私が菅平でレフリーする際に声をかけてくれた監督の方もいらっしゃいました。
他にも、タッチフット交流会の参加者の皆様やラグビー教室を見学に来たという方にも出会いました。
岸岡智樹のラグビー教室を通して出会った関係の中で私が感じたことは「みんなラグビーが大好き」だということ。
子どもたちはラグビーを上手になりたいと思っているし、高校生や大学生は上手に教えたいと思っているし、運営メンバーは教室が無事に成功することを願っているし、タッチフット交流会の参加者の方はリーグワンの選手との交流を全力で楽しんでいる。
これらに共通するのはラグビーが好きで、様々なことができる休日に自ら選んでラグビーと関わっているのです。
これがラグビーの素晴らしいところだと思います。
そして、どの年代でもラグビーへの関わり方は様々方法があるなかで、その機会の場となっている岸岡智樹のラグビー教室はかけがいのない団体だとこのインターン期間を通じて感じました。
私の夢は「ラグビーワールドカップでレフリーを担当すること」です。
コーチじゃないのかよ!ってみなさん思われるかもしれません。
岸岡選手も驚いたかもしれません。
でも、面接の際に岸岡選手に説明しました。
「今後はいろいろな視点からラグビーを見れるレフリーが評価されると思う。だからコーチングを学びたい」と。
インターンの活動を通じて視野が広がり、私の考える良いレフリーに一歩近づいたかなと思います。
また、コーチとしての経験が浅くほぼ素人だった私に、コーチとして重要なことを教えてくださった杉江コーチ、教仙コーチ、石井コーチには本当に感謝しています。
関西人並のツッコミはできませんでしたが…。
今年度の活動を通して、様々な出会いと他ではできない特別な経験をすることができました。
経験したことを今後に生かして日本人5人目のラグビーワールドカップの審判団入りを目指していきたいと思います。
約1年間ありがとうございました。皆様に感謝申し上げます。
文:山田築(コーチインターン)