【開催レポート】コーチプロジェクト(京都) 6/16

6月16日(日)、京都府の京都大学宇治グラウンドにて『2024年度岸岡智樹のラグビー教室「コーチプロジェクト」』現地での実技セッション初開催となりました。
今年より発足したこのコーチプロジェクトとは「コーチがいない大学ラグビー部に適切なコーチングが受けられる機会の提供」と「コーチング場所を求めるコーチに対するコーチング機会の創出と実践経験獲得」を目的とし、岸岡智樹のラグビー教室が大学ラグビー部とコーチを繋ぎ合わせ、多くの人に活動の場を与えられる架け橋となることを目指すという新たなプロジェクトです。
初の試みでしたが、5名の参加者様と京都大学のラグビー部の皆様にご協力いただき、無事初回の現地での実技セッションを開催することが出来ました。ご参加くださった皆様、並びにサポートいただいた関係者の皆様、誠にありがとうございました。

今回のコーチング実技に向けて事前にオンラインプログラムを3回実施しました。そこでの講義内容を踏まえた上で、京都大学ラグビー部から頂いたチームの課題点をプログラム参加者様にそれぞれ2項目担当していただき、ラグビー教室側のコーチスタッフと参加者様とで意見交換をしながらメニュー作成をし、今回の実技に備えていただきました。
前日の夜に雨が降り天候が心配されましたが、開催中天候にも恵まれ、晴天の中開催することが出来ました。
開催時間前より参加者の方々がそれぞれグラウンドでメニューの準備をされている姿から今回のコーチプロジェクトに対する熱を改めて感じ、私たちスタッフもより一層気を引き締めて開催に備えました。
グラウンド上では練習の中でフォーカスすべき点をキャッチーなキーワードで学生と共有し、多くのコミュニケーションが飛び交う中で練習が行われ、大変活気のある時間となりました。
時間が経つごとにセッション中のディスカッション機会も増え、真剣さの中にも笑顔が多く見られる充実した時間であったのではないかと思います。
また、プロジェクト参加者の皆様、当日コーチングを受けていただいた京都大学ラグビー部の学生からの感想コメントを頂きましたので一部ご紹介させていただきます。
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<参加者の皆様の感想コメント>
『大学生時代にコーチがいない環境でラグビーをプレーしていた経験、そして自身のコーチングの成長、この二つの理由でコーチプロジェクトに参加させていただきました。普段教えているカテゴリーとは違い、未経験者もいる大学生チームだったので、正直教えるのが難しいかと思っていました。実際コーチングの現場では準備してきたことを全部出し切ったとは言えませんが、選手たちの理解力に助けられ無事にメニューを遂行することができました。100点とは言えませんが、コーチングでやろうとしたこともできたので、非常に楽しかったです。』
『当日は少し緊張しましたが楽しく出来ました!12分という設定は短いのかなと感じましたがタイムマネジメントを強く意識出来ましたし選手達も集中を持続する上で良い時間設定だったと思います。2回セッション出来るのも良かったです。』
『ラグビー教室からのフィードバックにより、自分の指導の良さ、改善すべき点も分かり、今後の指導に繋げていこうと思いました。今回、このような機会を提供してくださった京都大学ラグビー部、ラグビー教室、プロジェクト参加者の皆さんにはとても感謝してます。』
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<京都大学ラグビー部学生さんの感想コメント>
『京都大学ラグビー部は普段、年間の目標設定から日々の練習まで全て学生主体で運営しています。そんな私たちにとって、1日で5人のコーチから指導を受けられる今回のプログラムは非常に魅力的でした。事前に希望したテーマに沿ってご指導いただきましたが、同じテーマでもコーチによって様々なアプローチがあり、自分たちのチーム運営に活かせる”ヒント”を数多く吸収することができたと思います。』
『普段は練習の中で模索しながらコツや意識するべき点を自分たちで挙げていくが、練習に入る前にポイントを明確にしてくれたことで、その点に集中し、意識を向けながら練習できた。また、12分間という限られたセッション時間だったため、一回一回の機会を大切にしようというマインドセットで臨むことができ、短い時間ながらも練習に強くフォーカスできた。』
『私は、プレー中に頭を使って考えることが苦手である。そのため、練習中にすべてのポイントを意識しながらプレーすることが難しい。しかし、今回のセッションでは、ポイントを一つに絞って練習が行われた。そのため、その一つだけに集中して効果的に練習することができた。また、普段と違うメニューだったため、ルーティンワークに頼らずに練習を行え、練習時間が普段よりも長く感じられた。』
『今回のコーチングプログラムを受けるにあたり、当初は12分のセッションでスキルを教わるのは難しいのではないかと考えていたが、そのようなことは全くなく、大変密度の濃い練習であった。日々の練習に活かせるスキルから、普段気にしていなかった細かな意識づけまでを吸収することができ、非常に有意義な一日だった。このような機会がまたあるなら是非参加したい。』

私自身もこのプロジェクトの一員として参加者の皆様とともにコーチングをさせていただきました。その中で、ラグビー教室のコーチ陣の方々からよく耳にしていた「コーチングは生もの」という言葉の意味を身をもって感じました。実技当日まで準備し、想定していた流れを学生さんに合わせて即興で変更することや、質問をオープンクエスチョン(回答者が自由に考えて答える)もしくはクローズドクエスチョン(Yes or Noで答える)のどちらで問いかけをするのかなど、いくら準備をしていても選手・チームによってアプローチ方法が変わる「常に変化し続けるもの」であるからこそ難しく、多くの経験も必要となってくるのだと改めて理解することが出来ました。次回のコーチプロジェクトは7月13日(土)に福島大学で行われます。
次回も参加者の方々とご協力いただける学生の方々と一緒に充実した時間を作り上げられるようスタッフ一同尽力して参ります。
今後とも、岸岡智樹のラグビー教室への変わらぬご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
文:遠藤正士(コーチインターン)
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