【開催レポート】2026年度岸岡式ラグビー教室(愛知・長崎・愛媛)
8月29日、愛知県豊田市にてラグビー教室を開催した愛知県開催。今回は、岸岡選手・竹中選手・人羅選手の3選手が揃う開催地となりました。
竹中選手が「もう一度行きたい開催地」の一つとして挙げた愛知県での開催。
当日は、40名の参加者の皆さんと充実したセッションを実施しました。ベーシックコースとアドバンスコースの2コースに分かれて実施。
今回のテーマは、「良い人材とは何か」。選手から答えを与えるのではなく、一人ひとりに問いかけることで、参加者の皆さんがそれぞれ考え、自分なりの「良い人材」を体現する姿が印象的でした。
また、岸岡式ラグビー教室が大切にしている「ハンズアップ」「フォロースルー」の2つのキーワードも意識しながら、プレーに取り組みました。「良い人材」を意識することで、プレーだけでなく、集合の速さやマーカーの準備・片付けなど、セッションをつくる一つひとつの行動にも変化が見られました。
愛知県は、トヨタヴェルブリッツさんをはじめ、地域に根付いたラグビー普及活動が行われている地域でもあります。
そのような環境もあり、参加者の皆さんのラグビーへの理解や意識も高く、高いレベル感で、非常に充実したセッションとなりました。
最後に岸岡選手からは、 「セッションの充実度や精度は、自分たちで高めることができる」 という言葉もありました。
今回の愛知県開催では、ラグビーの技術だけでなく、自分たちで考え、行動することが「良い人材」につながるということを、参加者の皆さん自身が体現する時間となったのではないでしょうか。
9月5日、長崎県にてラグビー教室を開催した長崎県開催。
2022年に実施して以来、4年ぶりの開催となりました。今回は、諫早市ラグビー協会に後援としてご協力いただき、会場は終始、温かく活気あふれる雰囲気に包まれました。
当日は、小学生の部38名、中学生の部49名の計87名が参加。また、運営をサポートしてくださった長崎西陵高校ラグビー部員の中には、過去に岸岡式ラグビー教室へ参加していたメンバーも。当時参加者だった高校生が、今回はサポートする側として会場に立ち、コーチ陣と熱い握手を交わしたり、会話を楽しんだりする姿が見られました。
岸岡選手からは、「この活動が循環していることを感じられた」という言葉がありました。
セッションでは、「良いラグビー人材とは?」という問いかけに対し、パスのセッションでは、「パスをする時、もらう時にはどんな声かけが必要なのか」を参加者同士で考え、実際に声を掛け合いました。「パス!」と声を出すだけではなく、どんなパスが欲しいのかを細かく、正確に伝えることにも挑戦。自分の意図を相手に伝える難しさに苦戦する姿も見られましたが、時間をかけてじっくり取り組む中で、会場にはたくさんの「ナイスボイス!」が飛び交いました。
長崎県は、長崎北陽台高校など全国レベルの強豪校を有し、九州の中でもラグビーが盛んな地域の一つです。そんなラグビーの土壌がある長崎県だからこそ、競技経験の有無に関わらず、より多くの子どもたちにラグビーの魅力や「考える楽しさ」を届けることにも大きな意味があります。4年ぶりの開催となった今回、過去の参加者が今度は活動を支える側として戻ってきたことは、岸岡式ラグビー教室が大切にしてきた「つながり」を感じる開催となりました。
9月6日、長崎県にて「ひらめき☆フィールドワーク」を実施しました。今回で2回目の試みとなる「ひらめき☆フィールドワーク」。第1回は沖縄県で開催し、今回はラグビー未経験者に加え、地元スクールの小学3年生以下を対象に実施しました。
「ラグビーをする」のではなく、ラグビーボールを使ったレクリエーションを通して、ラグビーに触れてもらう。そんな、少し不思議な体験会。会場では、普段触れることのない楕円球を扱う難しさに苦戦しながらも、挑戦する中で自然と笑顔があふれていました。
今回は約30名が参加し、ラグビーの楽しさを知ってもらう機会となりました。
プログラムの中では、岸岡式ラグビー教室が大切にしている、「子どもたちに問いかけ、自分たちで答えを導き出す」という指導方法を取り入れ、セッションの合間には「ミニ会議」の時間を設け、作戦を考えたり、「なぜ成功したのか?」を振り返ったりと、参加者同士で意見を出し合いました。
普段触れることのない楕円球を使い、「どうしたら上手く転がせるのか?」「どこを狙ったらいいのか?」をそれぞれ考え、話し合いながら挑戦。正解を教えてもらうのではなく、自分たちで考え、試して、また考える。そんな時間がたくさん生まれました。
終了後には、保護者の皆さんからも「楽しかったです」と声をかけていただき、子どもたちの笑顔も多く見られた今回の開催。ラグビーをしなくても、ラグビーボールを通してラグビーの面白さに出会える。そんな新しいラグビーとの接点をつくる、充実した「ひらめき☆フィールドワーク」となりました。
2026年度を締めくくったのは、愛媛県開催でした。
9月12日、愛媛県ラグビーフットボール協会、四国中央市ラグビーフットボール協会の後援のもと、愛媛県でラグビー教室を開催しました。7月に予定していた開催が中止となり、今回はその振替開催。2026年度最後の開催を、無事に迎えることができました。
当日は、三島高校ラグビー部の皆さんにもサポートしていただき、参加者とともにセッションを盛り上げることができ、充実したセッションとなりました。
今回の開催で特に印象的だったのは、過去の参加者との再会です。以前、小学生としてラグビー教室に参加してくれていた子どもが、今回は中学生となって再び参加してくれました。当時の姿を知る岸岡選手にとっても、成長した姿を見られたこと、そして何より、今もラグビーを続けてくれていることは大きな喜びとなりました。
一度ラグビー教室で出会った子どもたちが、ラグビーを続けながら成長し、数年後にまたこの場所で再会する。こうした出来事から、これまで積み重ねてきた活動が、少しずつ次の世代へつながっていることを実感する開催となりました。
セッションでは、プレーがうまくいかなかった時に、そのまま繰り返すのではなく、何が原因だったのかを考え、次のプレーで修正する姿が見られました。一つひとつのプレーを振り返り、次のプレーにつなげていく。「理解→実行→改善」を実際のプレーの中で繰り返す姿が印象的でした。
また今回は、ラグビー教室に新たな関わり方が生まれた開催でもありました。医療スタッフのもとには、参加者から身体についての相談が寄せられました。ケガからの早期回復だけでなく、ケガの予防や、保護者と一緒に取り組んでいくことまで、「ラグビー教室+α」の新たな価値を生み出すきっかけとなりました。技術を教えるだけではなく、選手の身体やコンディションにも目を向け、それぞれの成長を支えていく。
今回の愛媛県開催は、ラグビーを続ける子どもたちの成長を見届ける喜びと、ラグビー教室の新たな可能性の両方を感じる一日となりました。2026年度最後の開催で生まれたこのつながりが、これからも続き、また成長した姿で再会できることを願っています。
文:平石 麗(学生インターン)
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