【開催レポート】コーチプロジェクト(福島) 7/13

7月13日(土)、福島県の日本大学東北高等学校グラウンドにて『2024年度岸岡智樹のラグビー教室「コーチプロジェクト」』現地での実技セッション第2回目の開催となりました。
今年より発足したこのコーチプロジェクトとは「コーチがいない大学ラグビー部に適切なコーチングが受けられる機会の提供」と「コーチング場所を求めるコーチに対するコーチング機会の創出と実践経験獲得」を目的とし、岸岡智樹のラグビー教室が大学ラグビー部とコーチを繋ぎ合わせ、多くの人に活動の場を与えられる架け橋となることを目指すという新たなプロジェクトです。
第2回目は前回の京都会場から継続して参加いただきました1名のコーチと日本大学工学部ラグビー部、福島大学ラグビー部、山形大学ラグビー部、福島県立医科大学ラグビー部の計4校の大学の皆様と日本大学東北高等学校ラグビー部の皆様にもご協力いただき、無事に現地での実技セッションを開催することが出来ました。
ご参加くださった皆様、並びにサポートいただいた関係者の皆様、誠にありがとうございました。
今回のコーチング実技に向けて事前に各大学より頂いたチームの課題点をもとに、福島会場ではFWとBKに分かれていただき、それぞれセッションを行っていくという形式で実施いたしました。
BKでは1対1のタックルやパス、キックなどの基本プレーからトライを取り切るまでのアタック、ゲインラインを切るランなどの実践的なスキルを落とし込んだセッションを行いました。その中でもコーチと選手とでフォーカスするポイントをキーワードとして共通認識し、同じキーワードが多くの選手の口から聞こえてくるといったFW側から見ていても、活気あふれる充実した時間となりました。

FWでは各大学の課題としてセットプレーが多く上がっており、大学から始めた選手も多くいるということからスクラムではフロントローとバックローに分かれ、基本的な組み方からスクラムの姿勢や押し方など着実に段階を踏んでいきながら1対1から8対8のスクラムまで行いました。
最初はぎこちなかったスクラムがみるみる改善していき、最後にはしっかりと組み合うことができていました。参加いただいた学生さんからも「もの凄く手応えを感じた」、「初めて細かいところまでスクラムを教わりました」などのありがたいコメントを多数頂きました。
ラインアウトではリフターとジャンパー、スローワーの2グループに分かれてそれぞれ基礎基本などマイクロスキルに関するセッションを行いました。また、最後にチーム対抗でアタックとディフェンスを行ってもらい「いつもよりもリフトが高くて投げやすい」、「いつもよりスローが安定していてほしいところに来てくれた」などのコメントを多く頂きました。
セッションを通じてセットプレーのスキルアップにつながり、充実した時間になったのではないかと思います。

また、今回のプロジェクトのコーチ、当日コーチングを受けていただいた日本大学工学部ラグビー部、福島大学ラグビー部、山形大学ラグビー部、福島県立医科大学ラグビー部の学生からの感想コメントを頂きましたので一部ご紹介させていただきます。
<コーチの感想コメント>
選手たちのスキルに大きなバラつきがある中でのコーチングでしたので、準備したこと以上にセッションの進行とタイムマネジメントの難しさを学びました。そのような中、岸岡さんと教仙さんと共にバックスの練習セッションの流れとシナリオを意識して準備したことで、選手達のスキルレベルアップがシナリオ通りに進む様子を垣間見ることができ、非常にやりがいを感じました。
また、現場レベルでしか感じ取れない岸岡さんと教仙さんのコーチングテクニックを間近で見られたことは、私にとって貴重な学びとなりました。
今回学んだことを今後の活動に一層励んでいきたいと思います。
最後に、福島や山形の方々と交流を持てたことは、私にとってかけがえのない経験となりました。このような機会を提供いただき、本当に感謝しております。
<各大学ラグビー部学生さんの感想コメント>
今回は貴重な時間をありがとうございました。
指導者がいない私たちにとって、岸岡選手含めコーチの方々からの指導はとても貴重なものでした。今回やった練習メニューは、ぜひ私たちの練習にも取り入れたいと考えております。
今回は貴重な機会をいただきありがとうございました!
岸岡選手をはじめコーチの方々に指導していただき、自分たちでは気づけなかった改善点にも気づくことができました。
夏の大会に向けて、指導していただいたことを忘れず、大会での勝利を目指して頑張ります!
ラグビー教室に参加させていただきありがとうございました!
コーチの方々からの指導ももちろんですが、他大学と一緒に練習できたことはとても貴重な経験となりました。
リーグ戦に向けて、ラグビー教室で得た知識を活かして頑張ります!
今回は貴重な機会をありがとうございました。
今回のイベントに関して、部内では経験者と初心者の両方がためになったと話していました。指導者がいない中で練習している私たちにとって、今回のようなイベントはとてもありがたかったです。
学んだ内容を今後の練習にも生かしていきたいです。

私自身はFWの担当として主にバックローのスクラム、ラインアウトにおけるジャンパーとリフトのマイクロスキルを担当させていただきました。前回の京都会場での反省をもとにフォーカスするポイントを2点以内に絞り、明確かつ具体的に伝えるよう心がけました。
実際には自分が普段行っている動きを完璧に言語化する事は難しく、自分の言葉に捕捉する形で、セッション中一緒にリフトやスクラムを行うようにしました。そうすることで頭だけでなく身体でも実感してもらうことができたのか学生さんの反応も良く、充実したセッションとなったのではないかと思います。
しかし、タイムスケジュールの変更や現場で実際にプレーを見てセッションの内容を変更するなど臨機応変に対応することは今回も上手く出来ませんでした。「コーチングは生もの」この意識を持ち、自らの引き出しをインターン生としての残りの期間で増やすことで自らの成長に繋げていこうと思います。
次回のコーチプロジェクト並びに岸岡智樹のラグビー教室を参加者の方々とご協力いただける学生の方々と一緒に充実した時間を作り上げられるようスタッフ一同尽力して参ります。
今後とも、岸岡智樹のラグビー教室への変わらぬご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
文:遠藤正士(コーチインターン)